【不動産売却ガイド】固定資産税評価額と実際の売却価格の違いとは?
2026/09/13
【不動産売却ガイド】固定資産税評価額と実際の売却価格の違いとは?
不動産の売却を検討し始めると、「固定資産税評価額」という言葉を目にする機会が増えます。しかし、「評価額が〇〇万円だから、その金額で売れるのだろうか?」とお考えになる売主様も少なくありません。
結論から申し上げますと、「固定資産税評価額」と「実際の売却価格(市場価値)」は全く異なる基準で算出されるため、一致することはほとんどありません。
本ページでは、この2つの違いと、売却計画を立てる際の正しい活用方法を分かりやすく解説いたします。
1. 2つの価格の決定的な違い(比較表)
固定資産税評価額と実勢価格(売却価格)の主な違いを以下にまとめました。
| 項目 | 固定資産税評価額 | 実勢価格(実際の売却価格) |
|---|---|---|
| 主な目的 | 固定資産税や都市計画税、登録免許税などの税金を算出するための基準 | 不動産市場において、売主と買主の合意のもとで決定される売買取引価格 |
| 決定・算出主体 | 自治体(市区町村・都) | 市場の需給バランス(買主と売主) |
| 計算・査定基準 | 総務省が定める「固定資産評価基準」に基づき、築年数や構造、積算価格で一律算出 | 立地、周辺環境、リノベーション履歴、日当たり、景気、需要の高さなどを総合評価 |
| 公示地価との目安 | 公示地価の約70%程度(土地の場合) | 公示地価の100%〜120%以上(エリアの需要による) |
| 更新頻度 | 3年に1度(評価替え) | 常に変動(時期や条件により刻々と変化) |
2. なぜ「評価額」と「売却価格」に差が出るのか?
① 土地の場合:評価額は公示地価の「約7割」が目安
土地の固定資産税評価額は、行政上の課税の公平性を保つため、地価公示価格の約70%を目安に設定されています。これに対し、実際に取引される価格(実勢価格)は、公示地価の100%〜120%前後、需要が非常に強い都市部ではそれ以上の高値で取引されることもあります。
② 建物の場合:築年数による減価償却の一律適用
建物の固定資産税評価額は、築年数の経過に伴って機械的に評価が下がります。しかし、実際の市場価値では以下のような要素が評価されるため、評価額以上の価値がつくケースが多くあります。
- 室内が大変綺麗に使用されている、または手入れが行き届いている
- リノベーションや大規模な修繕が施されている
- 人気の建築ブランドやこだわりの注文住宅である
③ 市場の「需給バランス」が反映されるかどうか
固定資産税評価額は「公的な基準」による一律計算です。一方で、実際の売却価格は「買いたい人がどれだけいるか」によって決まります。「どうしてもこの学区に住みたい」「駅から近く人気が高い」といった市場の人気は、固定資産税評価額には直接反映されません。
3. 売主様が知っておくべきポイントと活用法
固定資産税評価額は「税金計算のための目安」に留め、売却資金計画や価格設定には「不動産会社の市場査定」を活用することが重要です。
① 売却価格の概算目安にする場合の「簡易的な考え方」
土地の売却価格のざっくりとした相場感を掴む場合、固定資産税評価額から逆算して「固定資産税評価額 ÷ 0.7」で公示価格相当を割り出し、そこにエリアの需要を加味する計算方法が参考に使われることがあります。ただし、これはあくまで大まかな目安に過ぎません。
② 登記費用(登録免許税)の確認には評価額を使用
売却時にかかる費用の一つである「抵当権抹消登記」や「所有権移転登記」の登録免許税は、実際の売却価格ではなく、この固定資産税評価額を基に計算されます。
4. まとめ:適正な売却価格を知るために
固定資産税評価額は「行政が税金を徴収するための評価基準」であり、売主様の不動産が「今いくらで売れるか」を表す数値ではありません。
正確な売却可能額や、最適な売り出し価格を把握するためには、周辺の取引事例や最新の市場動向を反映した不動産会社による査定(訪問査定・机上査定)を受けることを強くお勧めいたします。
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