一般媒介契約は本当に得策か?メリット・デメリットと選択基準
2026/09/06
一般媒介契約は本当に得策か?メリット・デメリットと選択基準
一般媒介契約は、「人気物件・築浅物件を複数社で競わせたい場合」には有効な選択肢となります。一方で、物件の条件や売主の手間によっては、専任媒介契約(1社に委託)を選んだ方が高く・早く売れるケースも少なくありません。
各契約形態の特性を理解した上で、所有物件の状況に応じた判断を行うことが重要です。
1. 一般媒介契約のメリット・デメリット
| 項目 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 売却窓口 | 複数社のネットワークを活用でき、露出機会が増える。 ただし、多く増やし過ぎるのは注意が必要。 |
不動産会社ごとの優先度が下がり、販売活動が停滞するリスクがある。 また、広告費用などのコストもかけてもらいにくい。 |
| 取引の透明性 |
1社による物件の「囲い込み」を防止できる。一定期日以内に指定流通機構(レインズ)への登録義務がある。 |
指定流通機構(レインズ)への登録義務や売主への報告義務がない |
| 売却条件 | 複数社が競合することで、良い条件を引き出しやすい ただし、販売条件は必ず統一しなければなりません。 |
販売戦略や価格交渉のコントロールが一貫しにくい。 売却条件を統一して依頼しないと、後にトラブルに発展する場合がある。 |
| 手続き・連絡 | 契約上、売主自ら買主を探す「自己発見取引」が可能ではあるが、買主が銀行融資を受ける場合には、重要事項説明書が求められるため、結果的に、「自己発見取引」は困難。 |
都度、複数社に徹底して連絡・内覧スケジュールの調整を行う必要があり、大きな負担がかかる。連絡を疎かにするとトラブルに発展しやすい。 |
2. 一般媒介契約が適しているケース
- 需要が高く、早期の反響が見込める物件
駅近、築浅かつ内装や設備が綺麗な状態、人気エリアのマンションなど。特別な販売努力がなくとも問い合わせが入るため、競合させるメリットが活きます。 - ターゲット層が異なる不動産会社に依頼したい場合
大手仲介業者(一般個人向け)と地域密着型業者(事業者・投資家向け)など、客層の異なる複数社へ幅広くアプローチしたい場合。 - ※ただし、売主自身で複数社との連絡やスケジュール管理を徹底して円滑に行える事が必須となります。
3. 専任媒介契約(1社依頼)を検討すべきケース
- 販売活動(広告出稿や提案)に相応の手間を要する物件
築年数が経過している物件や郊外物件など。一般媒介では「他社で成約した場合に広告費が回収できない」懸念から、後回しにされる傾向があります。 - 手厚い売却サポートや管理の一元化を求める場合
専任媒介であれば業務報告義務(2週間に1回以上)が発生するほか、建物状況調査(インスペクション)の費用負担や設備保証といった各社の付加サービスを受けることができます。
まとめ・運用のアプローチ
「一般媒介契約の方が、複数社に依頼できるため、有利だ」というお考えの方もいらっしゃいますが、安易に断定されるのは危険です。
中には、4社以上に依頼されるケースもありますが、そうなると、どこも100%の営業力を注ぐことができず、どこも中途半端になってしまいます。また、複数社が人気のポータルサイトに広告を出すと、物件探しをする買主様からは、「売れ残り物件」「何か問題がある物件」などど、悪い印象を持たれてしまう事も少なくありません。
複数社に依頼される場合でも、多くとも3社までにされるべきです。
また、不動産会社によっては、専任媒介契約にした場合に付帯されるサービスもありますので、「査定段階で各社から価格の根拠や販売方法、付帯サービスなどできるだけ詳細に各社の対応(提案力・集客力)を見極めた上で、信頼できる1社があればその会社に、判断できない場合は、一般媒介で2~3社に依頼する」特に、築年数が古い建物などは、契約不適合(隠れた瑕疵責任)の問題も発生しやすいため、できるだけ1社に絞った専任媒介契約の方が良い場合も少ないありません。
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